
「八十八ヶ所巡り」のイメージが強い香川県

讃岐寺って八十八ヶ所には入ってるんですか?
テレビでお遍路さんが取り上げられることが多いように、香川県では「八十八ヶ所巡り」のイメージが強いのだとよく感じます。
四国八十八箇所は単に88の寺院の総称ということだけでなく、室町時代以降に定められたとみられる88の寺院と急峻な山や深き谷を巡り、その間にある仏堂を残らず巡る488里の修行のことであり、江戸時代頃から一般庶民も巡礼するようになってからは現生利益を求めて88の寺院を巡る300有余里の札所巡拝のことである。
Wikipediaより引用
また、八十八ヶ所の寺院は真言宗の空海上人に所縁がありますので真言宗の寺院飲みが入っております。讃岐寺は浄土真宗を大切にしているので八十八ヶ所には入っておりません。
香川県は全体的に真言宗の作法が色濃い県です
実は、香川県だけではなく四国全体が八十八ヶ所巡りのイメージが強く、浄土真宗と真言宗の作法が混同していることがあります。
浄土真宗のお宅なのに「八十八ヶ所巡りの御朱印」の掛け軸があったり、『般若心経』という、真言宗では馴染み深いですが浄土真宗では拝読しないお経本が置かれていることもあります。
また、浄土真宗では「繰り出し位牌」ではなく「過去帳」を用いますが、繰り出し位牌を求める方は非常に多いです。
実際に、浄土真宗のお仏壇にも関わらず、多くの方が繰り出し位牌を利用しております。
このように、四国全体が真言宗の影響を受けておりますが、香川県は浄土真宗も盛んな県です。
八十八ヶ所巡りが目立ちますが浄土真宗のお寺も多い香川県
香川県には浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、真宗興正派の寺院が合わせて500ヶ寺に近くあります。
また、浄土真宗の各寺院は法要(永代教法要や報恩講法要)を定期的に開催しており、たくさんの方がお参りに来られております。
真言宗だけではなく浄土真宗も盛んなので、八十八ヶ所に拘らず色々なお寺にお参りしてみてはいかがでしょうか。
宗派による上下の区別はありません
多くのお坊さんが、

どの宗派が一番いいんですか?
というニュアンスの質問を受けたことがあると思われます。
先に結論を申しますと、宗派に上下関係はありません。
すべての宗派が、それぞれの教えがよりどころになるからこそ、現代まで存続してきました。
そして、仏教を勉強している僧侶は、自分の宗派だけではなく他の宗派の方々と親交を持つこともあります。
讃岐寺では浄土真宗を大切にしておりますが、皆様は色々な教えを聞いてみてはいかがでしょうか?
そうして仏教が人生の支えになれば素敵なことだと思います。